貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 ほのぼのと会話していたふたりの視線が賑わう広間に向けられる。

「まだ人間はあなたたちに偏見を持っている人が多いわ。でも、少しずつ改善していけると思う」

 下心のある者も多いが、何人かは心のこもったもてなしを純粋に喜んでいた。

 その場にいる獣人たちに話しかけ、なにやら笑い合っている。

「先が長そうだな。まあ、エセルがどうにかするだろう」

「国王はあなたなんだから、あなたがしっかりしないと」

「人間の相手は妻に任せる」

 誰も見ていないのをいいことに、ゲルハルトはナディアの頬に口づけを贈った。

「ここにはジャンたちもいるのよ?」