貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 夜になると天井から差し込む光は月のやわらかなものに変わり、淡く積もった雪を介して昼間とは違う明かりを運んでいた。

 それだけでは光源が弱いため、壁や柱には水晶でつくられた燭台がかかっている。おかげで薄暗さに不便を感じない。

 ゲルハルトはナディアとの婚約を発表すると、事前に用意していたティアラをナディアのピンクゴールドの髪にそっとのせた。

 エスタレイクの未来の王妃にふさわしい白金のティアラには、大振りのレスティライトがはめこまれている。

 ナディアは公の場なのもあって微笑を浮かべていたが、内心は大騒ぎだった。