貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「あの子のよいところに気づいてくださり、感謝しております。なにかとご迷惑をおかけしてしまうこともあるでしょうが、ナディアは私たち夫婦の宝物です。どうか、末永く幸せにしてやってください」

「私のすべてを捧げてでも彼女の笑顔を守ると誓おう」

 心からの言葉だと感じ取った子爵は、娘を見初めた相手がこの黒狼王でよかったと安堵の息を吐いた。

 婚約者を決められていたナディアはそれに対する不満を口にしなかったが、我慢も多いのではないかとひそかに思っていたからだ。

 かといって子爵の立場で王族との婚約破棄を願えるわけがない。ジャンのよからぬ噂を聞いても、動けないというのがもどかしかった。