貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 同じくいつどの瞬間に惹かれたか覚えていないが、好きだと感じる場所は無数にある。

 一番気に入っているのは屈託なく笑う顔だ。今を駆け抜けるように生き、存分に幸せを楽しむきらきらした笑顔はとても眩しい。

 甘いものを食べさせた時の緩みきった顔もお気に入りだった。だからついついアウグストにナディアが好みそうなものを作らせて、彼女に与えてしまう。

 アウグストは料理ができるし、ナディアはおいしいものを食べられるし、ゲルハルトは喜ぶナディアを見られるしで誰も損をしない。

 今のようにうろたえる姿も好もしい。普段の大人びた言動が掻き消え、幼く見える。