貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「いいだろう。エスタレイクはこれから冬の本番を迎えて極寒の地と化す。人間の肌には合わないだろうが、それでもかまわなければ防寒具を着込んでくるといい」

 え、とナディアがゲルハルトを見る。

 どう考えてもこの提案はおかしい。そんなものを受けるような男ではないはずだ。

 しかしゲルハルトは口もとに笑みさえ浮かべて言い切った。

「エスタレイクの全身全霊をもってもてなしてやろう」



 エスタレイクへ帰る道中、川を上る船の中でナディアは頭を抱えていた。