貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 一方、ジャンは怒りのあまり顔色を変えていた。真っ赤になるのを超え、どす黒く変色している。

 頭の欠陥の一本や二本は切れるのではないかと逆に心配になる様子だったが、これ以上揉めるのは対面が悪すぎるということはわかったらしい。

「す……すまなかった。失言が過ぎた」

 謝罪などしたくないという思いを全面に出してはいるものの、歯を食いしばりながらの言葉が唇からこぼれ出る。

「許します。……あなたは?」

「許そう」

 その時、おとなしくしていたコリンヌがジャンの袖を引いた。