貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「獣のもとで過ごしているうちに口がうまくなったらしいな。そちらの国で学んだのは本当に文化だけか? どうせ今手にしているものも、この男の慰みものになって手に入れたんだろう? なあ、ナディアは宝石を与えるだけの価値がある女だったか?」

「口が過ぎるぞ、人間」

 低い唸り声を聞いたジャンが飛びすさる。

 ゲルハルトはナディアを庇うように前に立ち、激しい怒りを隠そうともせず人々を威圧した。

 度重なる暴言もあり、やり取りを耳にしていた周囲の者たちは生きた心地がしない。

 しかし緊迫した空気を引き裂いたのは、聞くに堪えない言葉を投げつけられたナディアだった。