貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「だが、エスタレイクではレスティライトが採掘されると……」

 違う理由ではあるが話題の中心となってしまい、ナディアの緊張が高まる。

 彼らの興味がレスティライトに向いているうちはいいが、やがて貢ぎ物だなんだという話が出るだろう。それを知るのはフアールでも少ないはずだが、そういった話は意図していても漏れ広がるものだ。

 顔を上げていようと思っていたのに、気づけばナディアはうつむいていた。

 そんなナディアの腰を抱き寄せ、ゲルハルトが耳もとで告げる。

「おまえが顔を伏せる必要はないだろう。なにを言われようとかまうな」