貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 なにがあろうと必ず味方となってくれるであろう存在は心強かった。

「さっき教えた礼の仕方に気をつけてね」

「ああ」

 人間のやり方を即席で叩き込んだ結果、ゲルハルトは一段高い位置に座る国王に完璧な礼を披露した。

 前回と違ってフードがないのもあり、磨き抜かれた刃のような冷たい美しさを持つ顔が来場者たちに晒される。

 ナディアに不躾な視線が集まらないよう、自分が代わりになろうと思っての行動だったが、これがふたりにとって思わぬ展開を引き起こした。

「まあ……あれがエスタレイクの? 獣人は醜いと聞いていたけれど……」

「なんて素敵な……」