貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「だけどもしかしたら違うかもしれない。時間はないけど、情報収集は怠らないで。なにも仕掛けていないとは思えないのよ」

 到着したその日の夜にパーティーが開かれ、ナディアはゲルハルトにエスコートされて城の大広間へと向かう。

 豪奢で広く、天井のきらびやかなシャンデリアが懐かしい。

 王妃だった前世はここで受ける多くの視線に苦しんだものだった。

 王に愛されない名ばかりの王妃。側室にすべてを奪われた悲劇の妃。

 人々はナディアをかわいそうだと口にしたが、目には隠しきれない愉悦の光があった。

(だけどもう大丈夫)

 ナディアは隣に立つゲルハルトをそっと盗み見る。