貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 短い言葉ながらも気持ちがこもっている。

 ナディアはゲルハルトの思いに感謝しながら、さらに続けた。

「使者はなにも告げていなかったし、書状にも記載がなかったわよね。でもおそらく、この式典では青い花のモチーフをつける必要があるの」

 ジャンがパーティーを開く機会はほとんどないが、主催する際に必ずそういった遊び心を入れる。

 ひと晩限りのマナーとしてなんらかのモチーフや、ものを身につけるのだ。

 それを知らない者、忘れた者は陰で嘲笑される。ジャンが公然と他人を貶めるための陰湿な遊びだった。