貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 ドレスを着終えたナディアはメイドたちの好きに任せていた。

 彼女たちがこうして揉めるのは初めてではない。

 軽食に塩辛いものか甘いものかどちらがいいか、というだけのことでも言い合うのだ。

 最初ははらはらしながら見守っていたナディアだが、もうすっかり慣れている。

(それだけこだわってくれてるのだものね)

 本来ならば、仕える主人の前で騒ぎ立てるとは何事だと叱咤するべきだ。

 しかしナディアはそうしない。

 前世で世話になったメイドたちは、従う振りをして愛されない王妃を嘲笑していた。