貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 気軽に購入できる装飾品や、今回の祭の記念にと職人が手掛けた木彫りの小物、歩きながらでも食べられる料理などが売られ、人々の声が絶える瞬間がない。

 ゲルハルトは記念すべき日であることを理由に、一部の使用人やメイド、騎士たちを除いて休暇を与えた。

 仕事で見られないのだと思っていた獣人たちが喜び勇んで市井に繰り出したため、城には限られた者しか残っていない。

 その中には料理好きな獣人、アウグストの姿もあった。

「夜のパーティーには大勢来るんだろ? だったらとっておきの料理がないとな!」

 思う存分腕を振るう機会を得て、彼は嬉々としながら次々に料理を用意していた。