「楽しかったけど疲れたわ!」
息を切らして言ったナディアを、ゲルハルトが笑う。
「当日までにはもう少しどうにかしてくれ。このままだと踏まれすぎて歩けなくなる」
「ごめんなさい、痛かったわよね。本番は絶対踏まないようにするから」
ダンスが終わってもゲルハルトはナディアから目を逸らせずにいた。
眩しいくらい、きらきら輝く笑顔が不思議と胸を締めつける。
「装飾品の手配はまだだったな」
なんの前触れもない問いかけに、ナディアが首を傾げる。
「ええ、まだだけど……」
「俺のほうで用意させよう。着飾ったおまえを見てみたくなった」
どき、とナディアの心臓が激しく高鳴った。

