貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 疲れた後にアウグストの料理が待っているのは、一気に忙しくなった日々の中で一二を争うほどうれしいことのひとつだった。



 夕食後、ナディアは意気揚々と城のホールへ向かった。

 エセルが手配した礼儀作法の教師は、厳格そうな豹の獣人だった。

「当日はダンスも披露されると伺っております。かなり急ぎで詰め込まなければ時間が足りませんので、ナディア様もそのおつもりでよろしくお願いいたします」

「こちらこそよろしくお願いします」

 優雅に礼をしたナディアだったが、その時点でまず指摘を受ける。

「それでは礼が浅すぎます。立てた尾が見えるように深く頭を下げてください」