貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

(考えすぎちゃだめだわ。好きなものを選べって言われたんだもの。好意を無下にはしたくない)

 悩みに悩んだ末、ナディアは貴重だという絹織物を選んだ。

 そのあともどんな形のドレスにするか、裾にはどんなレースをつけるか、袖にフリルは必要か、襟はどれほど開くかと細かくやり取りをする。

 採寸を終えた頃にはすっかり陽が暮れており、くたくたになっていた。

「お疲れのようですね」

 ナディアのもとを訪れたエセルが楽しげに言う。

「ええ、本当に……。でも素敵な布をたくさん見せてもらったわ。ああいうのは心が踊るわね」