貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 鼻で笑ったゲルハルトにナディアが反論する。

「人が食べているところをじろじろ見るなんて失礼よ。反省して」

「おまえが俺の前で食うのが悪いんだ」

「ここで食べろってあなたが言うせいでしょ……!」

 きゃんきゃん吠えるナディアを、ゲルハルトは微笑しながらやり込めていた。

 いろいろな意味でふたりだけの世界になった中、エセルが満足げに目を細める。

(若いですねえ……)

 見た目だけならばゲルハルトより少し年上にしか見えないエセルだが、あと四年もすればこの世に生を受けて百年を迎える。

 そんな彼にとって、まだ生まれたてとほぼ変わらないふたりの姿はとても微笑ましく映った。