自分に言い聞かせるも、なんとなく胸がつかえて気分が悪くなる。

 コリンヌを寵愛し、目に見えてわかるほど自身を疎んじたジャンに媚びなければならない二度目の人生。

 無念の死を迎えた過去の自身が『愚かな間違いだ』と言っている気がした。