貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「でしたらなおさら大々的に行うべきです。他国との交流を積極的に深める意思を国民に示さねば」

「……俺にその意思はないんだが、おまえはそれがこの国のためになると言うんだろう?」

「さすが陛下、忠臣の心をよく理解していらっしゃる」

 エセルが言うと茶化しているようにも聞こえるが、ゲルハルトは咎めなかった。

 額に手を当てて溜息を吐き、再びナディアのほうを見る。

「どうせこいつはあれこれ理由をつけておまえを披露するつもりだ。面倒だとは思うが、引き受けてくれ」

「ええ、この国のためになるならかまわないわ。うまく私を使ってちょうだい」

 エセルはふたりのやり取りを見てほくそ笑んでいた。