貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「数日? 冗談でしょう?」

「俺がそんな冗談を言うと思うか?」

「そうね、たしかに」

 寝起きにもかかわらず即答するナディアを、ゲルハルトはなんとも言えない目で見た。

「まだちょっと状況がわからないんだけど……。とりあえずもう支えてくれなくても大丈夫よ」

 数日眠っていたらしい動揺で反応が遅れたが、ゲルハルトとの距離がいつにも増して近い。

 ナディアは自然と鼓動が速くなるのを感じながら、やんわりと広い胸を押しのけた。

 ゲルハルトもはっとした様子で離れようとするも、完全には離れずいつでも彼女を支えられるようそばに手を置く。

 言葉にできない妙な空気がふたりの間に流れた。