貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 奇妙な病におかされている間、小さな手から与えられるぬくもりに不思議と安心感を覚えたものだ。

 次第に鬱陶しさが消え、ナディアが現れる時間を心待ちにするようになったのは、ゲルハルトにとって大きな変化だといえる。

 床を離れられるようになったのも仲間たちが次々に回復しているのも、すべてナディアのおかげだと思うと、感謝を伝えられない今がもどかしい。

 その時、眠っていたナディアがもぞりと身体を動かした。

「なんのお礼……?」

 ゲルハルトはなにを言われたのか一瞬わからず、突如目を覚ましたナディアの前で硬直した。

「いたた……。なんだかあちこち痛いわ」