貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 無防備な時に他人から触れられたいわけがない。少なくとも狼の本質も合わせ持つゲルハルトにとっては不快だった。

 ナディアの作った薬は効力を発揮し、あっという間に城の者たちを回復させた。

 ゲルハルトも、もう少し様子を見たいと渋るエセルを説得して薬を飲んでいる。

 彼女のものならば大丈夫だろうという、根拠のない自信を抱いているのはエセルも同じだったらしい。

 ゲルハルトが同じ考えだと知ってかなり驚いている様子ではあったが、そんな変化を喜んでもいるようだった。

「あとはおまえだけだ」

 病から回復し、薬を扱える者が増えたおかげで急速に製造と頒布が行われた。