貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 言葉を交わした獣人たちは、いつも明るかったナディアの笑顔が見られないことを不安に思い、あれこれと差し入れを用意した。不器用ながらも気持ちを込めて作られた木彫りの人形であったり、きらきらと光る石を連ねた飾りであったり、多種多様なものがテーブルの上に並んでいる。

 ゲルハルトはナディアが眠っているのを確認し、枕のそばにある椅子に腰を下ろした。

 顔を見てすぐ部屋へ戻るつもりだったのに、もう少しだけ彼女のそばにいたくなったからだ。

「おまえが起きないせいで、逆に皆の様子がおかしくなった。どうしてくれるんだ」

 無意識に触れようとした手を引っ込める。