貝らしき磯臭いものが五つも並んでいる。それぞれでろりとした身に違うソースがのっていた。
固まった血のような赤黒いソースや、ほんのり酸味が漂うさらりとした黒っぽいソース。刻んだ香草とやけに毒々しいピンク色の汁。琥珀色の液体がかかったものからは、酒の匂いがした。どう見ても泥にしか見えない粘度の高いなにかに至っては、食物とすら思えない。
「あ、あの」
「次も用意してくる。先に食って待ってな」
「はいっ」
これはなんなのだと聞けず、ナディアは半泣きで返事をした。
大男が再び食堂へ消えていく。
(きっと最後の晩餐ね。あるいは太らせて食べるつもりかしら? でも……)
固まった血のような赤黒いソースや、ほんのり酸味が漂うさらりとした黒っぽいソース。刻んだ香草とやけに毒々しいピンク色の汁。琥珀色の液体がかかったものからは、酒の匂いがした。どう見ても泥にしか見えない粘度の高いなにかに至っては、食物とすら思えない。
「あ、あの」
「次も用意してくる。先に食って待ってな」
「はいっ」
これはなんなのだと聞けず、ナディアは半泣きで返事をした。
大男が再び食堂へ消えていく。
(きっと最後の晩餐ね。あるいは太らせて食べるつもりかしら? でも……)

