貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「あんた、ナイフやフォークは普通に使えるのか?」

「は、はいっ」

 しかも大男は声が大きい。

 ここで扱えないなどと言えばどんな目に遭うのか想像したくもなかった。

「そうか、ならいい」

 なにが!? と叫びたくなるのを堪えるナディアの前に、大男はどんと皿を置いた。

 湯気の立つ料理はおいしそうだった。

 透き通った茶色のスープには香草が散らされている。

 なにで出汁を取っているのかはわからないが、漂う香りがしばらく素食を繰り返していたナディアの胃を信じられないほど刺激する。

 思わず喉を鳴らしたナディアだったが、大男が置いたもう一枚の皿を見て食欲を引っ込めた。