貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 なにか料理をしているらしいが、正直に言って生きた心地がしない。

(私を食べるために前菜でも用意してるのかしら? そうね、肉料理にはつけ合わせが必要よね。でも私、さすがに食べられて死ぬのは嫌だわ!)

 かといって逃げることもできない。大男はきっと怒り狂ってナディアを追いかけてくるだろう。

 獣人の国に囚われたナディアに逃亡先はなく、助けさえ求められない。

 そうしてナディアが震えながら待っていると、やがて大男が強面をさらに厳しく引き締めて戻ってきた。

 その両手にはそれぞれ出来立ての料理がある。彼の手の上にあると小さすぎて子供のおもちゃのようだ。