貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

「この国の者はもう少し人間という種族に慣れるべきなのです。ですから、積極的に使ってやってください。あなたが我々を嫌悪していらっしゃるのなら、お望み通りに人数を減らしますが」

「嫌悪なんてそんな! よくしてくれて感謝しているの。フアールにはもう居場所がないから――あ」

 余計なことを言ってしまったと口を押さえるも、エセルは微笑したままだった。

「ここがリシャール様にとってよき居場所となりますよう。なにかあればお気軽にお申しつけください」

「……ありがとう」

 気まずさを覚えながらも礼を言う。

 エセルはやはり微笑を返し、ナディアに城の説明を始めた。