貢ぎ物の令嬢ですが、敵国陛下に溺愛されてます!~二度目の人生は黒狼王のお妃ルート!?~

 エセルの赤い瞳は瞳孔が縦に細い。

 抜けるような肌の色と白髪も、蛇ならばなるほどと納得するものがあった。

「エスタレイクではゲルハルト王の側近のようなものですね。城の人事や雑務を主に担当しています。お気軽にエセルと呼んでください。敬語も使う必要はありませんよ」

 一度会ったゲルハルトはともかく、まだ会って間もないエセルに平語で話すのはためらわれる。

「部屋まで用意してくださるような方に気安い話し方などできません。それに、エセル様も私に敬語を使うのでしょう?」

「お気になさらないでください。私はこの方が公用語を発音しやすいだけなので」

「ですが……」