溜め息をつき、聞きたくはないことを聞いた。
「じゃあ、なにを望むの?」
「そうさなぁ。お前のかわいい声をもらおうかの」
「ダメだ!」
オーフェンが怒鳴った。
「うるさいカメだ」
魔女がピンと指を弾く仕草をすると、オーフェンが飛んでいって、壁に激突した。
「オーフェン! 大丈夫?」
慌てて、彼を抱きあげ、覗き込む。
「だ、大丈夫だ」
甲羅も割れてなさそうだし、本当に大丈夫そうで、安堵する。
それを確かめてから、私は魔女を見た。
「わかったわ。私の声をあげる」
「ほう、そうか、それなら……」
「あとね、この髪もあげるから、私と賭けをしない?」
「賭け?」
「サーナ!」
腕の中でわめいているオーフェンを無視して、指でサラサラの髪を梳き、魔女にアピールする。
ほら、綺麗でしょ?
魔女の目を引きつける。
「そう賭け。私は王子様と結ばれなかったら海の泡になってしまうんでしょ?」
「知っておったのか」
知ってますとも! 結末までもつぶさに覚えているわ。
だから、賭けをする。
「まあね。どうせあなたは私が王子様と結ばれるのは無理だと思っているでしょ? だから、私が王子様と結ばれたら、声を返してほしいの」
一瞬おし黙った魔女は次の瞬間、ハハハと笑いだした。
「これは面白い。この魔女に賭けを挑むとは! いいさ、やってみな」
契約を交わし、魔女にもらった薬を飲んだら、足びれが痛いほど熱くなり、そのまま意識を失った。
〜〜〜…〜〜〜…〜〜〜…〜〜〜
「大丈夫か?」
揺り起こされて、目覚めると、目の前に恋い焦がれた王子様の顔があった。
私は浜辺で胸のビスチェ以外は裸で倒れていた。
秘部を隠すように、オーフェンがくっついている。
心配そうに眉を下げた王子様は自分のマントを外して私を包み込み、抱き起こしてくれた。
なにこれ。ときめく。
髪が揺れ、腰まであった髪が顎までの長さになっていることに気づく。
魔女との賭けは成立したんだわ。
それなら、王子様を落とせるように頑張らなきゃ!
海の泡になるとわかっていたら、必死になれるわ。
私は物語の人魚姫とは違うんだから!
私は意を決して、王子様に抱きついた。
頬を寄せ、スリスリする。
「あの……なにがあったかわからないけど、もう大丈夫だよ。怖いものはなにもない」
目を見開いたあと、王子様は私を抱きしめ返し、なだめるように背中をなでてくれた。
優しいわとうっとりするけど、彼の同情に満ちた眼差しを見て焦る。
「じゃあ、なにを望むの?」
「そうさなぁ。お前のかわいい声をもらおうかの」
「ダメだ!」
オーフェンが怒鳴った。
「うるさいカメだ」
魔女がピンと指を弾く仕草をすると、オーフェンが飛んでいって、壁に激突した。
「オーフェン! 大丈夫?」
慌てて、彼を抱きあげ、覗き込む。
「だ、大丈夫だ」
甲羅も割れてなさそうだし、本当に大丈夫そうで、安堵する。
それを確かめてから、私は魔女を見た。
「わかったわ。私の声をあげる」
「ほう、そうか、それなら……」
「あとね、この髪もあげるから、私と賭けをしない?」
「賭け?」
「サーナ!」
腕の中でわめいているオーフェンを無視して、指でサラサラの髪を梳き、魔女にアピールする。
ほら、綺麗でしょ?
魔女の目を引きつける。
「そう賭け。私は王子様と結ばれなかったら海の泡になってしまうんでしょ?」
「知っておったのか」
知ってますとも! 結末までもつぶさに覚えているわ。
だから、賭けをする。
「まあね。どうせあなたは私が王子様と結ばれるのは無理だと思っているでしょ? だから、私が王子様と結ばれたら、声を返してほしいの」
一瞬おし黙った魔女は次の瞬間、ハハハと笑いだした。
「これは面白い。この魔女に賭けを挑むとは! いいさ、やってみな」
契約を交わし、魔女にもらった薬を飲んだら、足びれが痛いほど熱くなり、そのまま意識を失った。
〜〜〜…〜〜〜…〜〜〜…〜〜〜
「大丈夫か?」
揺り起こされて、目覚めると、目の前に恋い焦がれた王子様の顔があった。
私は浜辺で胸のビスチェ以外は裸で倒れていた。
秘部を隠すように、オーフェンがくっついている。
心配そうに眉を下げた王子様は自分のマントを外して私を包み込み、抱き起こしてくれた。
なにこれ。ときめく。
髪が揺れ、腰まであった髪が顎までの長さになっていることに気づく。
魔女との賭けは成立したんだわ。
それなら、王子様を落とせるように頑張らなきゃ!
海の泡になるとわかっていたら、必死になれるわ。
私は物語の人魚姫とは違うんだから!
私は意を決して、王子様に抱きついた。
頬を寄せ、スリスリする。
「あの……なにがあったかわからないけど、もう大丈夫だよ。怖いものはなにもない」
目を見開いたあと、王子様は私を抱きしめ返し、なだめるように背中をなでてくれた。
優しいわとうっとりするけど、彼の同情に満ちた眼差しを見て焦る。



