「あ、でも」
…!!
横から叶兎くんに腕を引っ張られてぎゅっと抱き寄せられた。
え、何、急に何!?
「胡桃は俺のだからあんまじろじろ見ないで」
『ちょっ…!』
何か、デジャヴ……
その瞬間、周囲から歓声が上がる。
ここにいるの多分私以外全員男だから、歓声もイカつい。
「自分から連れてきといてそれ言う?」
後ろにいた天音くんが揶揄うようにそう言うと叶兎くんは天音くんに白い目を向けた。
「うるさい、これお前にも当てはまるからな?」
「はいはい」
この2人って、仲良いんだか悪いんだか…。
その後、叶兎くん達は片付けておきたい仕事があるからと言ってそれぞれどこかに行ってしまった。すぐ戻ってくるから少しだけ待っててと言われたものの、
私ここにいて良いのだろうか…?
「あいつ、連れてきといて女の子1人ほったらかしなんて酷いな」
「いえ…みんな忙しそうだから邪魔するわけにもいかないし…いつも助けてもらってますから」
今声をかけてくれたのは、さっきの銀髪の人。
ぱっと見はチャラそうでイカつい印象だけど、思ってたより普通で安心した。
「俺、水野流風、流風でいい。あとタメで平気。せっかくだから少し話しない?」

