「それで…」
その銀髪の男の人は、私に視線を向けた。
なんとなく反射的に視線を逸らしてしまう。
「あの叶兎さんが女を…?」
「あの子は一体…」
周囲の視線も一気に集中する。
もうそんなにこっち見ないで怖い…!
…だって仮にも暴走族のアジトってことでしょ?ここ。
「この子が朝宮胡桃ちゃん?」
そして私の知らないところで私の名前を知られてるのは何故…
「そ。訳あってBSに狙われてるみたいで、学園の生徒ってのもあるから生徒会で守ってる。BSが胡桃を求めるのには何か裏がありそうだから、お前らも胡桃のことを守って欲しい」
そう言った叶兎くんは私の方を見てふっと微笑んだ。
「俺の仲間達、みんな良い奴だから安心して」
不安な気持ちが少し和らいでいくのが分かる。
ちょっと怖いけど…叶兎くんがそう言うならきっと良い人達なんだろうな
『…うん、ありがとう』
いつにも増して柔らかい表情。
仲間たちがいるから、気を休められているのかもしれない。
いずれにしても、ここにいるみんなの事大切に思ってるんだろうなって感じる。

