慌ただしい中朝の支度を終えて学校の方に登校すると、教室に入るなり瑠奈ちゃんと心音ちゃんが一直線に駆け寄ってきた



「ちょっとちょっと胡桃!今朝生徒会の人達と一緒に歩いてたよね?!いつのまに仲良くなったの?!」

「転校早々あのメンツと歩くのは命知らずすぎて強いわ」



…うん、私もそう思います…


あの後結局赤羽くんには血を吸われて

みんなが慌ただしく作業してる中朝食を作って

食べ始めたのが7:50

そしてHRが始まるのは8:10



一瞬に歩けば女子からどんな目で見られるかなんて想像ついたけど、別々に登校しようにも遅刻を避けるには一緒に出てくるしかなかった。

…これは、そう、不可抗力。



「いやーそれにしてもホント顔面偏差値高いよねあの人達。マジ供給。」

「まぁね、確かにイケメンだけどー。あそこまでにはならないよね」



瑠奈ちゃんが小さく首を傾げて、視線を教室の奥へ向ける。

視線の先には同じクラスの春流くんや赤羽くんの周りを囲む女子の姿。



「分かる、見てるだけで十分的な。」

「胡桃、ほんとに気をつけな!?ファンクラブの子達マジで怖いから」



ファンクラブ…?!

少女漫画か!!って思わずツッコミたくなった。

その「ファンクラブ」らしき数人の女子から、今まさに鋭い視線を向けられている。