【完】総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ




そっと肩を掴まれていまいち状況が読めなくて固まっていると、無言のまま近づいてくる赤羽くん。



『……え、ちょっと待って何?』



問いかければ、
赤羽くんは一拍置いて静かに答えた。



「何って、血を吸うだけ」



淡々と、まるで「朝食を食べる」くらいのトーンで言った。


いや、意味がわからないんですけど。

私“いいよ”なんて一言も言ってない!


言い返そうとして口を開いた瞬間、周りのメンバーが一斉に叫んだ。



「「「え?」」」

「叶兎が………血を、吸う………?」

「あの叶兎が?人間から、直接……?」




桐葉くんと春流くんが、信じられないものを見るような目でこちらを見ている。

やっぱり、赤羽くんが直接吸血するのは相当な異常事態らしい。