『え、と、赤羽くん…??』
いまいち状況を掴めない私は、動揺しながら問いかける。
な、なんでこうなったんだっけ…?
てか、必要以上に関わるなって言ってたの貴方ですよね…!?
「甘い、匂い………?」
赤羽くんはやっぱり複雑な表情をしていて
頭の中で何かを自分に問いかけているように見えた。
『ど、どうしたの…?』
「…血、飲んでいい?」
……………え?
血、って、え、私の?
何故そんな流れに…?!
「…お前、美味そうな匂いがする」
…血の話だよね!?
そ、そんなこといわれても…
目の前の赤羽くんは、血を欲する吸血鬼の表情
その真っ直ぐな瞳に見つめられると動けなくなる。
でも、初めて会った時の桐葉くんとの会話を聴いた限り赤羽くんは人から直接血を飲むのがあんまり好きじゃないって話してなかったっけ。

