「…ふーん」
赤羽くんは相変わらずそっけないけど、なんだかんだ出した料理を黙々と食べてくれている
黙ってればイケメンなのに。勿体無い。
「せっかく作ってくれたんだから、叶兎も一言くらい何か言ってやったらどうだ?」
「…は?なんで俺が」
「美味しいとかさ」
桐葉くんに促され、赤羽くんは一瞬固まった。
そして、わざとらしく視線を逸らしながら言った。
「………別に、不味くはないんじゃない」
無愛想で言い方も冷たいけど
結局おかわりもして完食してくれたし、
やっぱり素直じゃなくて、言ってることとやってることが矛盾してる。
「…ご馳走様。じゃ俺風呂行くから」
赤羽くんは、食器をまとめて立ち上がりそのままお風呂へ行ってしまった。
他のみんなも食事を終えると春版に入浴に向かい、私は食器の片付けを済ませてから浴場へ向かった。
この部屋にはお風呂場が二つあって、女湯と男湯がちゃんと分かれて作られている。私以外女の子は居ないみたいだけどお風呂が分かれてるのはちょっと安心。
事故る事もないだろうしね…
広々とした脱衣所を抜けると目の前に広がるのは、一人で使うには贅沢すぎるほど大きな浴場で、まるで旅館に来たみたいだった、

