総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ


ついてこいって言われて素直について行く人なんていないだろう

叶兎くんにもBSには気をつけろって言われたし、私だってそんな危険なとこに行きたい訳が無い 。


「何だその目は、抵抗すんのか?いいぜ、あんたがその気なら。」


男は余裕そうに、軽く笑って言った。

抵抗したところでどうこうなる相手では無いのはわかっているけど、大人しくついていくのは嫌だった。



「ボスの命令は、“朝宮胡桃を、傷つけずにアジトへ連れかえることだ。この意味が分かるか?あんたが抵抗したら、周りがどうなるか」


何、それ、私には危害は加えないけど、代わりに他の人に危害を加えるってこと…?

…そんなの、卑怯だ。


「胡桃、…?」


後ろにいた瑠奈ちゃんが、不思議そうに私の肩をトンっと叩いた

周りのクラスメイト達も私を見ている。


『…分かった、行くから、他の人には手を出さないで』


「良いだろう。ついてこい」


多分…この人たちは本気だった

脅しで言ってるんだろうけど、私が抵抗したら本当に他の人に手を出しかねない。


BSの人達が廊下に出て、その後をついて行こうとしたその時、いきなり目の前の男に横から蹴りが入った


「ぐはっ…!」


勢いで男は壁に叩きつけられ倒れ込む。