二人して深いため息をつき、頭を抱える。
また…ってことはその、“秋斗”って人がいない時はカレーっばっかり食べてるのかな。
まぁカレーって簡単だし楽だけど…
『…よかったら、私作ろうか?』
思わず口をついて出た。
今日来たばかりの新参者が何言ってんのって感じだけど、毎日カレー生活はさすがに気の毒だ。
「え、ほんと?!」
「いや、でもお前今日来たばっかなのにいきなり6人分もご飯作らせるのは…」
飛鳥馬くんは嬉しそうに身を乗り出す一方、桐葉くんは私に気を遣って迷っている様子。
『大丈夫、料理は好きだから。キッチン自由に使ってよければ作るよ?』
料理は家でもよく手伝ってたし、親が仕事で家にいない時も多くて基本的なものは作れる。
「…なら、頼む。」
『うん!』
突然のルームシェアで迷惑かけたし、これくらいは役に立たないと。
…とは言ったものの、冷蔵庫の食材はかなり限られていて
とりあえず、すぐ作れそうな炒飯と野菜炒めを作ることにした。

