………ん??
ていうか、私と叶兎くんが付き合ってることみんな知ってる感じなの?
流風くんも、集団のみんなも、なんだか当たり前みたいな顔で私と叶兎くんを見ている。
「ごめん、これから生徒会の仕事でさ」
「そっか…生徒会長だもんね」
しかも、妹ちゃんに今一瞬、思いっきり睨まれた気がするんだけど。
え、気のせい…?
“私のお兄ちゃん取らないで”的なやつ…?
「じゃ胡桃ちゃん借りて良い?」
「は?良くないけど」
「胡桃ちゃん、この後空いてる?」
「俺の話を聞け」
流風くんと叶兎くんのやり取りは、相変わらず全然噛み合っていない。
私が「えっと……」と答える隙すら与えられないまま、テンポよく会話が進んでいってしまう。
「いいじゃん、俺らといるなら叶兎も安心だろ?」
「……それは…そうかも」
流風くんに痛いところを突かれた叶兎くんが、ぐっと言葉を詰まらせる。
「どう?文化祭一緒に回らない?」
『私は全然構わないけど…』
叶兎くんも反対してないみたいだし、私としても流風くん達がいてくれるなら少し安心かも。
まだ朔が学園内にいてもおかしくないし。
「何かあったら絶対連絡して」
心配そうに私の顔を覗き込んでくる叶兎くんに、私はしっかり頷いた。
『わかった』
「あと、明日は2人で文化祭回ろ」
『う、うん!』
不意打ちの誘いに、思わず声が裏返った。
一緒に回りたかったけど、生徒会の仕事でずっと忙しそうだったから…迷惑かなと思って遠慮していた。
だから、叶兎くんの方からそう言ってくれて、純粋に跳び上がりたいくらい嬉しい。


