総長は、甘くて危険な吸血鬼 Ⅰ



わざわざ送ってもらわなくても大丈夫って私は言ったけど、さっきの事があって心配だから送ると言われ、2人で校舎の方へ戻ってきた。


「あれ、叶兎と胡桃ちゃんー?」


聞き覚えのある声に、はっと振り返る。

そこに立っていたのは流風くん。


「やっぱり!久しぶりだね」

「流風くん!?と…え、もしかしてこれみんな…」


そして、その後ろには……。


制服とは違う、白い特攻服みたいな衣装に身を包んだ集団。
ざっと見ても10人以上はいる。

こんな迫力のある一団がいきなり現れたら、生徒みんな悲鳴を上げるんじゃないだろうか。

私も知り合いだからまだ落ち着いていられるけど……横で叶兎くんが額を押さえている。


「待って、何でこんな大人数で来てんの?」


やっぱそうだよね、これ全員White Lillyの人達だよね。

叶兎くんもこんな大人数連れて来るとは思ってなかったのか、かなり困惑している。


「たまにはこういうのもいいかなって!」

「いやそういう問題じゃないって、こんな集団が学園内歩いてたら生徒がびっくりするだろ」


それはそう、本当にそう

こんな集団がいたら普通に怖い。


「…お兄ちゃん、一緒に遊ぼ」

「こら、2人の文化祭デート邪魔しないの」


そこに紛れていた、ひとりの女の子。
黒髪ロングに、赤い瞳。

“お兄ちゃん”って呼んでいた……つまり、この子が叶兎くんの妹?