【side胡桃】
生徒会寮に滑り込んだ途端、ロビーの大きなソファに強引に押し倒されて。
そのまま腕に残っていた朔の噛み跡を癒やすみたいに、丁寧に舐め上げられた時点で、私のキャパシティはとっくにオーバーしていた。
本当は……朔がどうしてBLACK SKYにいるのかとか、ちゃんと聞かなきゃいけないのに……っ。
頭ではそう分かっているのに、あまりの恥ずかしさとドキドキで、それどころじゃない。
私の反応を楽しむように、太ももの滑らかな肌に沿ってスッと叶兎くんの指が滑り落ちていく。
そのすぐあとのことだった。
スカートの裾を少しだけ持ち上げられ、そこに叶兎くんの熱い唇が触れる。
『あっ…、!…』
柔らかく吐息が吹きかけられた直後、かすかにチクリと甘い牙の痛みが走る。
そこからじわじわと、血が吸い上げられていくのが肌を通して伝わってきた。
いつも首元に受ける吸血よりもずっと優しくて繊細な吸い方。
でも、だからこそダイレクトに感覚が響いてしまって、余計に叶兎くんの存在を強く意識してしまう。
絵面的にも、体勢的にも……これ、まずすぎるって……っ!
いつも以上に心臓がドキドキして。
もう、どうにかなりそう。
場所が変わっても、叶兎くんに吸われるのは全然痛くない。
いつもは首元から感じる熱が足元から入ってきて
全身が熱い。
「甘…」
息を呑むような掠れた声でポツリと呟いた叶兎くんに、私は真っ赤な顔で限界を訴えた。
『も……もう十分でしょ……っ! 飲み過ぎ……っ!』
心臓の音がうるさすぎておかしくなりそうで、私は思わずガバッと上体を起こすと、目の前にいる叶兎くんの両肩をガシッと掴む。


