「……ふーん、ホントに?」


ニコニコと笑顔を向けられたと思えば、いきなりパーカーの裾下から手を入れてきた。


ちょ、え、何…!?

突然の出来事すぎて目をぱちぱちと瞬かせる。


『あ、あの、叶兎くん??』


お腹のあたりを撫でるように滑っていく感触に、全身がびくりと震える。

このまま私が抵抗しなかったらどうなるか…

そう考えたら余計に顔が熱くなる。


『叶兎く、…待って』


でも、叶兎くんに触れられるのは嫌じゃない

さっき絡んできた男集団に触られるのは本当に嫌だったけど、叶兎くんなら、不思議と不快な気持ちにはならない。


っ……でもちょっと流石に心の準備というものがっ…!


頭の中で警報が鳴って、私は両手を伸ばして叶兎くんの肩を押した。

でも、むしろその反応さえも楽しむように腰を引き寄せて離れられないようにしてくる。


「もっと本気で抵抗しなよ」