_____ポタッ


その時、額に雨粒が数的、降ってきた


サァァ…と次第に雨が強くなる。



『雨っ?!傘持ってきてない…』



一度頭を冷やそうと思って何も考えずに突然飛び出してきちゃったせいで、戻りにくい……

このあとどうしよう

ここから学校に帰るのは無理だし、強制的にアジトの方へ戻るしかない



『はぁ…』



私、ほんとは期待してたのかもな

ううん、“かも”じゃない


…期待してた


叶兎くんは私の事、本気で好きになってくれてたんじゃないか、って


「ちょっとちょっとそこのねーちゃん。こんなところで傘もささずに1人なんて珍しいね」

『っ、何か用ですか?』


どうしようか悩んでいると、突然知らない男性に声をかけられて、少し身構える


「オイオイ、そんなに警戒しないでよー」


やばい、囲まれてる…!

気づけば私の周りを4人の男が逃げ道を塞ぐように囲んでいた。