私を見つめる瞳が熱い。熱がこもっていて、その瞳に囚われたらもう逃げられなくなりそうだ。


「んっ、…んん…、裕翔、くん……っ」


優しく唇を喰まれて、お互いの舌が絡まり合う。熱い吐息が誰もいない二人だけの部屋に艶かしく響く。

優しくベッドに押し倒されて、裕翔くんの唇が私の首筋に触れた。優しく触れるようにキスを落としながら、背中を優しく撫でられる。


「は、ぅ……ん、」

「…もっと聞かせて、桜十葉の甘い声」


ファスナーをゆっくりと下ろされて、生ぬるい風が肌に触れる。裕翔くんの温かい手が私の肌に直に触れた。


「んっ……、裕翔くん」


不思議と怖さは感じない。好きな人と一つになるんだ、という嬉しい思いだけが心の中に広がる。今日の昼はもちろん不安があったけれど、今は違う。

だって、私に触れる裕翔くんの手付きはこんなにも優しい。労るように、壊れ物を扱うように、ゆっくりと触れる。


「桜十葉、いい?」

「…んっ、いい、よ」


着ていたドレスがベッドの下に落ちる。裕翔くんは着ていたスーツを脱いで、床に落とした。

裕翔くん、細いのにこんなにも筋肉質だったんだ……。

トクン、と胸が高鳴った。


「痛かったら、言って」

「っん、……裕、翔…っくん」