「う、うん」
目の前に突然、とても可愛い顔の女の子がドアップで映り込んできた。
「さっき名前聞こえたんだけどさ、桜十葉ちゃんっていうんだね!とても可愛い名前!」
そう言って優しく笑う顔に嘘はなくて、私も思わず嬉しくなってしまう。
「あ、ありがとう」
「桜十葉ちゃん、私とも友達になってくれませんか?あ、ちなみに私は鈴本 朱鳥と言います!」
「わ、私は結城桜十葉です!と、友達、なってください!」
「わぁ、この子、可愛すぎる!もう天使ちゃんだよぉ」
そう言って鈴本さん…、朱鳥ちゃんが抱きしめてきた。暖かな体温に私の心はまた温かくなる。
私は朱鳥ちゃんの背中に腕を回して、ぎゅっと抱きしめ返した。
よかったぁ。ちゃんと友達が出来たよ!
正直今朝の事もあって、凄く不安だったけど、友達が2人も出来たなんて今までの私には出来なかったことだからとても嬉しい。
「私、柊くんと朱鳥ちゃんともっと仲良くなりたいなぁ」
思わず漏れてしまった声。
「えー、おとちゃん。鈴本さんのことは名前呼びなのになんで俺は苗字なのー!」
そう言って拗ねたように頬を膨らませる柊く……、真陽くんはとっても可愛い。
「真陽くん!」
「なーに、おとちゃん」
「よ、呼んだだけです…」
「可愛い〜」