要は、彼女の笑顔を守る為にどうすればいいか思案する。

バイトせずにゼミだけであればきっとここまで疲労は無いだろう。

どんなバイトをしているか聞き忘れてしまったが…。
きっと夜遅くまで働いているはずだ。

一教師のまま出来る事は限られている。
彼女を楽にさせてあげたいのに、何も手助け出来ない自分がもどかしい。

はぁーー。と深いため息を付く。

紗奈を起こすまでの間、要はそっと寝顔を見て過ごす。
眠っている彼女は、普段よりあどけなく見えるて、庇護欲が掻き立てられる。

彼女の額にそっと触れるようなキスをする。