「普通ですよ。」

何事も無かった様に要は机を片付ける。
白石は要にとって同期だか、詮索好きでなにかと絡んでくる。意外と感が鋭くて、
余り深く関わると厄介な奴だ。

「夕飯何にしますか?学食でも行きますか?」

内心、1人夜道を帰る紗奈が心配だが顔には決して出さず、話しをさっと切り替える。

「たまには学食もいいねー。」

廊下を2人歩きながら、
要は来週ある学会に話を逸らす。

「来週は北海道に出張ですよね。白石先生は。」

「そうなんだよねー。
本当、新学期始まって早々に出張とか参るよな。」

「要君はいつ?
たまには一緒に行きたいよな。
親父連中と行っても疲れるだけなんだよねー」