放課後、家に帰ると鬼が待っていた。

「玲太!あんたいい加減にしなさいよ!」

「えっ、、なに」

いきなり沸点が最高潮の母親にビビり散らかす。

「貰うもん貰っといて返さないってどういうことよ!」

「いや、それは、」

「それはじゃない!
頂いたならお返しをする、
それが男だし、それ以前に人としての礼儀なの!」

何も言い返せない。

「これちゃんと渡してきなさい!
渡さなかったら本当に許さないからね!」

ガチで切れた時の母さんだ。

「いや、どこにいるか知らねーし」

「一日中家にいるに決まってるでしょ!」

「そんなん分からねーじゃん」

「分かるの!女なんだから!」

包装の中から透けて見える有名キャラクターのバスタオルとバスグッズ。

こんなん渡したら俺が好きみたいじゃん。

「あいつん家わからないし」

「これ地図!ゴタゴタ言わないで行ってきなさい!
渡さなかったら家に入れないからね!」

もうこうなったら行くしかない。

キレすぎだろ、怖ぇーよ。