「今日はどんなことを教わったの?」
「えっと、ペットボトルの描き方とか、一点パースの使い方とか」
「パース……俺苦手だなぁ。まぁそもそも絵描けないんだけどね」
「一点パースならそこまで難しくないよ。三点とかになると難しいけど。あのね、廊下とか描く時に視点を決めてね、アイレベルっていうんだけど。そこに横線を引いてからね、」
琥珀のなんでもない話を聞いてくれる、ゆるりとした態度で、うんうんって、柔らかく。
私は咲くんの、こうやってお話を聞いてくれるところがとても、とても安心できて好きだなぁと思う。
あたたかく包み込まれてるみたいに感じるの。
それがとても心地よくて。
「それでね、はしらとか窓とか、こまかいとこ、描くんだけど……」
「うん……琥珀ちゃん?」
「んう」
「眠いでしょ。寝ていいよ」
「んう……」
咲くんと話してると安心して眠くなってきてしまう。
「いおりにたくさん教えて貰って、疲れたね」
「ん……ちょっとだけ」
「うん、ちょっとだけね」
「ん……」
そのまま琥珀はまた、すやりと寝てしまうのであった。
咲くんの声、子守唄みたいに心地がいいんだよぅ。



