春は訪れるのでしょうか?
琥珀もお弁当を食べ終えて、外を見上げた。
紅葉シーズンも過ぎ、すっかり冬が近付いてきた。
まだまだ春は先のことだけれど、みっちょん、素直になれればいいな。
急激に近付いた二人の関係性。
それは、引き腰であったいおくんが、「あ、これいけそう」と気付いた時から、グイグイ攻めていったのだという。
「デレミツハ可愛すぎる」
「ちょっと見たい」
「フン、見せるかよ。アイツはもう俺のだ」
そうドヤ顔で言ういおくんは、とても堂々としている。
先日の弱音はどこいったんだという感じだ。
「ただ残念なことに、禁酒令が出た」
「そもそも未成年ですからね」
私はいおくんの作業部屋で、惚気を聞かされていた。
みっちょんは部活、琥珀はペンテクの指導を受けていた土曜日の午後のことである。
まさか二人がこんなに早くまとまるとは思っておらず、琥珀もびっくり仰天だ。
「……いや、まて、アイツ俺のだって自覚あるのか……?」
「どういうことです?」
「俺、アイツと付き合ってるって思われてなかったらどうしよう?」
「……付き合おうって言ってないの!?」
「攻めるのに夢中で……あれ、どうだろ、不安になってきた」



