まるで喧嘩を売る時のように……いや喧嘩売ってませんかみっちょん?

琥珀もみっちょんに手を引かれて連れていかれる。

その手をガン見してくるいおくんも、後ろから付いてきた。

羨ましいとか思われてるのかもしれない。



着いた先は屋上。

ホームルームまではあと少ししか時間がないけれど、大丈夫だろうか?



「で、何よ。昨日誤解は解けたわよ。今女関係ないって話は聞いたし、黒曜には入らない。他に不満でもあるの?あ、ビンタは謝らないわよ」

「これは……しかたねぇからいい。むしろ嬉しい」

「いつからクソドMになったの?」



はっ……頬を気にしていたのって痛かったからじゃなくてまさかビンタが嬉しくて……?

え、まって、さすがにいおくん、それはさすがにそこまでみっちょんに飢えてたとは琥珀も思っていなかったよ!?



「なにか不満があるなら早く言って。時間ないのよ」

「……なぁミツハ」

「なによ」

「黒曜、入らねぇのかよ」

「入らないわよ。なんで入る必要があるの?」

「…………てぇから」

「なによ」

「……もっとミツハといてぇから」



熱い眼差しでみっちょんを見下ろすいおくん。

目を見開いていおくんを見上げるみっちょん。

琥珀までも、呼吸を止めてしまった。